ベースの種類 ~G&L L-2000編~

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L-2000とは

L-2000とは、G&L社のエレキベースの一番人気のシリーズです。
エレキベースの生みの親である『レオ・フェンダー』が最後に立ち上げ、在籍したG&L社。

L-2000はまさにレオ・フェンダーの『エレキベースの理想形』を体現するような楽器だといえます。
生み出されてから今日まで、特にロック界においては圧倒的な存在感を放っています。

アクティブ回路が搭載されており、L-2000に魅了されたベーシストは他のベースでは満足することは出来ないのではないかと思える程、とても使い勝手が良い楽器です。

プレべ、ジャズベ、スティングレイをこの世に生み出し、その全ての利点をこの一本に集約してみせる。そんなレオ・フェンダーの気概を伺わせる、彼の人生の集大成ともいえるベースがL-2000です。

ちなみにG&L社は、創立者であるジョージ・フラートンとレオ・フェンダーの頭文字をとって『G&L』という社名になったとのことです。L-2000の5弦モデル『L-2500』も存在します。

ピックアップについて

L-2000のピックアップは『ハムバッカー・ピックアップ』が2つ搭載されています。
フェンダーのジャズベースを彷彿させるルックスに、シングルではなくハムバッカーが搭載されている点について、これがレオ・フェンダーの出した一つの答えなのだと想像できます。

レオ・フェンダーは新たなアイデアを試すために新たな会社を起ち上げていたとも言われており、フェンダー社やミュージックマン社で確立した自身のサウンドに常に挑戦し続けたのではないかと思います。

L-2000はピックアップを切り替えたり、配列を切り替えるスイッチが搭載されており、多彩な音色を作ることが可能です。
ピックアップの配列をシリーズorパラレルに切り替えることにより、ジャズベ的でもないプレべ的でもない独自の新たなサウンドを生み出すことが可能です。

高出力なハムバッカー・ピックアップにより、ローノイズかつ、とても出力が大きいのがL-2000の特徴です。

 

音の傾向

L-2000はとても多彩な音色が作り出せる為、音色は使用するベーシストによって様々ですが、大雑把に「L-2000のイメージ」として表現すると、「ゴリゴリ」「バキバキ」などといった擬音で表現されるのが一般的かと思います。
ロックなベーシストが好む楽器なので、エフェクター等で歪ませて使われる事が多いです。

3つのノブは、ボリューム、ハイカット、ローカットという珍しいコントロール。アクティブEQではないので、アクティブからパッシブに切り替えても全て機能するのが特徴。

さらに3つの切り替えスイッチなどを駆使すると、プレべ的にも、ジャズベ的にも、スティングレイ的にも音色を作る事が可能です。
この点が筆者が「L-2000はレオ・フェンダーの求めるエレキベースの最終形」だと確信する部分です。(プレべ、ジャズベ、スティングレイの音が完全再現される訳ではないので誤解のないように。)

これほどまでに音色が作り込めるベースは革新的ですが、どんな音を作っても『G&Lっぽさ』は消えないので、この辺が好き嫌いが分かれる所だと思います。

 

見た目の特徴

L-2000はパッと見でフェンダー社のベースに近いものがあります。生みの親が一緒なので当然といえば当然ですが。ボディのシェイプはスティングレイに近いです。

ハムバッカー・ピックアップが2つ搭載されており、スイッチとノブがそれぞれ3つずつ付いています。

基本的にピックガードは付いていませんが、絶対に付いていないことはなく、仕様によって様々です。

一番の特徴はヘッドの形状です。一見するとフェンダー社のヘッドに近いですが、ちょこんと突起があるのがG&Lの楽器の特徴だといえます。

 

ASAT Bassとは

G&L社の『ASAT Bass』について、「L-2000との違いは何?」と疑問を持つ人も少なくないと思います。
結論からいいますとボディの形状が違うだけで内部アッセンブリや回路の構成などは同じ楽器です。

G&L社のギターASATシリーズはフェンダー社の『テレキャスター』というモデルからインスパイアされていますが、ASAT Bassはボディの形状だけテレキャスターを模していて、中身はL-2000とまるで一緒なのです。

ボディの形状が違うということは木の質量に違いがでるので、音にもそれなりに違いがあります。
しかし、L-2000同士でも個体差があり、ASAT Bassにも個体差があるので、違いを簡単に表現するのは無理があると感じています。

一つ特筆すべき点があるとすれば、ボディのお尻のエンドピンが2つ付いていて、ストラップをどちらかにする事で、立って構えた時のヘッド落ちなどのバランスを変えることが出来ます。
ASATシリーズにはテレキャスターではお馴染みの『シンライン』というセミホロウ(ソリッドボディに空洞を設けた構造)のモデルが存在します。
セミホロウのボディの為、柔らかい中音域が特徴的です。

ASAT BassはL-2000と比べて弾き心地がとても違うため、見た目だけで選んでしまうと後で泣きたくなるので、必ず試奏をしてから購入を検討してくださいね(笑)

 

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